知識があると、保育はもっと楽しくなる! 自己研鑽の研修がよりよい保育と評価につながっています

クオリスキッズ駒込保育園 東京都文京区

施設種別 認可保育園

サービス 保育研修

成果 保育・教育の質向上先生間のコミュニケーション改善

この事例の要約

  • コドモンカレッジは著名な講師陣で無料。興味のある研修ばかりですぐ使いたいと思った
  • 視聴後、グループディスカッションをして話し合った内容を共有するなど活用した
  • コドモンカレッジを使い若手が研修を主体性を持って企画実施してくれた

「豊かな人間性をもった子どもを育成すること」という保育方針のもと、東京・横浜・大阪を中心に全国で36園を展開するクオリスキッズ。「コドモンカレッジ」のことを知り、すぐに研修計画に取り入れたというクオリスキッズ駒込保育園の園長であり、系列の統括園長も兼任されている新井先生に活用のきっかけや、法人全体で行っている研修についてお話をうかがいました。
本記事では、コドモンカレッジを活用し、保育の質向上をはかっている事例をご紹介しています。

必死に「保育」について考えていると、学びたいことが増えていく

クオリスキッズでは、年間で研修計画を立て実施しているほか、追加でもたびたび有識者を呼んでの研修をされているとうかがっています。

2022年度は、汐見稔幸先生、柴田愛子先生、大豆生田啓友先生、宮里暁美先生など著名な先生方に講師をしていただきました。
年度で14回なので、月1回強のペースですね。講師なしで、園長会、主任会、看護師会…というように職員同士で学びを深める回もあります。

私は幼稚園に30年勤務して、それから保育業界にきたものですから、保育についてはまだまだ学んでいる最中なんです。必死に「保育」について考えていると、いろいろ疑問がわいてきて、あれも知りたい、これも知りたい…ってどんどん学びたいことが増えていくんです。

たとえば、この写真は0歳児の保育室です。もとはかわいいくまさん柄のマットを敷いていたんですが、それだと「おもちゃが目に入らない」と宮里暁美先生からアドバイスを受けて無地に変えました。

この制作の展示も、実は音の響きをおさえる工夫のひとつです。
子どもたちが過ごしやすいように、遊び込めるように環境を変えていったのですが、それにはまず知識が必要です。

コドモンカレッジもご活用くださっているとうかがいました。

コドモンカレッジにはとっても著名な講師陣が並んでいて、これだけの研修が無料というのは驚きました!
どの研修も興味あるものばかりで、すぐに使いたいと思いました。

ちょうどコドモンカレッジを知ったとき、翌日の園内研修で虐待をテーマに取り上げることが決まっていたのですが、偶然にもコドモンカレッジでも倉石哲也先生の「子どもの虐待予防研修~早期発見から通告の流れを知ろう~」という研修があったのですぐに活用しました。

まず、研修動画を視聴して、全国保育士会の5項目を参考に、グループに分かれてディスカッションを行いました。そして、話し合った内容を報告し、下記のようにまとめました。
そのうえで、話し合った内容をグラフに照らし合わせ、私たちの保育において虐待かも?と思うかを検証しました。


(クオリスキッズの研修資料より一部を抜粋)

知識があれば、保育はもっと楽しくなる

こうして学びを重ねていて気づくのは、知れば知るほど疑問がわいてくることと、勉強不足だとうまく質問できないということです。

ただ著名な先生にきていただいてお話を聞くことが目的になっていたらダメです。自分がなにを知りたいのか、なにを学びたいのか、それを保育でどう活かすのか…自分のなかで思い描いてはじめて質問につながっていきます。

こうして主体的に考えることが大切なので、クオリスキッズでは研修は「自己研鑽」の時間として参加してもらうようにしています。仕事のための学びだから、研修時間は業務時間という考え方もありますが、本当に面白いことをやりたい、興味があるという場合は、自然と学ぶことに積極的になるはずです。

保育というのは、知識があればあるほど面白くなるものですから。

評価のためではなく、「自分が知りたいから参加する」…ということですね。

自分自身が保育に興味を持ち、面白がっていると、研修への参加も意欲的になりますよね。それに、自己研鑽として参加してもらっているとはいっても、その結果が保育に生きると評価にもつながります。

先ほど、コドモンカレッジの動画を活用したというお話をしましたが、実はその研修を企画・実施していたのは若手の職員で、私は「こういうのがあるみたいだよ、見たければ見られるよ」と軽く伝えただけなんです。

そうすると、すぐに動画を見て、資料を準備して、当日はスクリーンで動画を流して…とすべてやってくれました。当日、園で参加できない職員のためにリアルタイムでの配信もしたり。
こうした行動力や自主性……、これは私たちが保育において大切にする「主体性」ということですよね。

「これってなんで?」「これなあに?」が言える子どもはすごい

子どもたちは自然にたくさんの質問をするんですよね。
「これってなんで?」「これなあに?」という質問は、まず知っていることがあり、さらにはどこからは知らない、どの部分がわからないということがわかっていてはじめて生まれる疑問からくるものです。その疑問を解決したいという主体的な働きかけ、それが質問です。
私は研修を通して、「勉強不足だとうまく質問できない」ということを学んだんですが、子どもたちを見ていると、日々の生活のなかでたくさんのことを学び、そして主体的に学びを深めていこうとしているのだなあと感じます。
主体性ってすごく難しい言葉ですよね。「こうしたら主体性が育ちます」なんてことはないし、なにが正しいのかは私にもわかりません。
ただ、「忙しいからちょっと待ってね」と後回しにしていると、子どもはだんだん言い出せなくなりますから、子どもたちが質問できる環境は、主体性を育むために大切なひとつの要素だと思っています。
子どもたちが自分の興味をすなおに言葉にできる環境を提供するための大事な要素のひとつが、職員の学びであり、研修です。
講師の先生方や、職員のみんなに「強引だな」と思われたとしても、クオリスキッズ全体、若い先生たち……未来に「よりよい保育」を残していくために、これからも研修を充実させていきたいですね。

コドモンカレッジを、未来につながるよりよい保育のためにお役立ていただけていること、とても光栄です。これからも「すぐに使いたい!」と思っていただける研修を企画していきたいと思います。本日はありがとうございました。

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