近年、児童発達支援を必要とする家庭は増加しており、それに応える形で事業所数も令和元年の約6,800か所から令和6年には13,374か所*へと増えています。一方で、子ども一人ひとりに合わせた個別支援や記録・評価、保護者対応、法令・加算対応など、現場での業務はますます多様化しています。
「限られた時間の中で、どう支援の質を高めるか」というのは、多くの施設が直面している課題ではないでしょうか。本記事では、こうした業務課題をICTでどうサポートできるのか、また導入時に押さえておきたいポイントを紹介します。
*障害福祉サービス等の最近の動向(令和6年12月まで)
児童発達支援施設では、個別支援や国保連請求、加算対応、保護者対応など、多くの業務を同時に進める必要があります。これらを紙や口頭で管理すると、記録の偏りや情報の抜け漏れ、計算ミスなどが起きやすく、支援の質や施設運営に影響することもあります。
ICTを活用すると、これらの業務を省力化でき、人的ミスや手作業による作業時間を減らすことが可能です。記録や連絡、請求業務を省力化することで、職員の負担が軽くなり、その分、子どもとの関わりや支援の質向上に時間を使えるようになります。
まず、よく寄せられるお悩みを切り口に、どのようなICT機能で解決できるのかをQ&A形式で紹介します。
登降園管理・連絡・帳票作成・情報共有など、課題に応じた具体的な活用イメージをしながら自園に合った導入や検討の参考にしてください。
A. 紙で出欠や登降園・入退室時間を手書きで管理すると、記録ミスや確認漏れが起きやすく、送迎時間帯の混雑や混乱の原因にもなります。登降園管理機能(ICカード・タブレット打刻・自動集計)を使えば、一人ひとりの実利用時間を正確に把握でき、実地指導でも安心です。

A.国保連請求や加算算定は、書式や計算ルールが複雑で、負担の大きい作業です。国保連請求対応機能のあるICTを活用すれば、実績や加算情報をもとに、国保連や保護者への請求データを自動で作成できます。法改正や報酬改定に伴う計算や書式変更にも、手作業を最小限に抑えてスムーズに対応できます。

画像出典:東京都福祉局 書式ライブラリーより
A. 欠席連絡や日々の様子の共有には、連絡帳機能が便利です。記録がデジタル化されることで確認漏れや伝達ミスを防ぎ、必要な情報を職員間で共有しやすくなります。また、行事案内や重要なお知らせなどは一斉連絡機能を使うと、紙の配布・回収の手間や行き違いを減らせ、保護者とのやり取りをスムーズに進められます。

A. 帳票テンプレートや自動集計を活用すると、日々の記録作業や評価の集計を省力化できます。作業時間を削減できるだけでなく、書面の内容や形式も標準化され、質のばらつきを抑えられます。
さらに、過去の記録を簡単に検索・参照できるようになり、評価や計画の見直しもスムーズに行えます。
A. 記録が分散していると、申し送りや注意点の伝達が後回しになりやすく、安全管理に影響が出ることもあります。記録の一元管理や職員間連絡ツールを活用することで、情報共有を安全かつ効率的に行えます。
具体的には、日々の活動内容や健康状態、注意点などをリアルタイムで共有できるため、職員が交代しても状況を把握しやすくなります。
一般的なコミュニケーションアプリは、誤操作や情報漏えいによって事故になった事例もあるため注意が必要です。職員間連絡には、業務用のセキュアなツールを活用することが望ましいでしょう。

次章では、実際にICTを導入した施設がどのようにICTを活用しているのか見てみましょう。
ここではコドモンのICTサービスを活用いただいている児童発達支援施設にうかがった実際のお声をご紹介します。
保護者の希望で連絡方法を変えていたのですが、手間がかかる上、大雨などの緊急時に即座に連絡がつかないこともありました。アプリで一斉にお知らせできるようになり、負担の軽減・安全性の向上にもなっています。 日々の様子や活動内容も、写真とセットで送ることで現場の様子が伝わりやすく、個別支援計画の記録としても活用しています。 保育園でも活用しているという保護者も多く、スムーズに使ってくださっています。
(デイルームまんまるさま)
連絡帳は途中で下書きもでき、安心して作成できます。保護者からは「事業所での遊びが写真付きで見られるのでわかりやすくていい」と喜んでいただいています。さらに、スタッフが書いた連絡帳を読むことで学び合うことができ、職員の資質向上にもつながっています。今後は、子どもが興味のあるもの、楽しく成長できる関わり方を保育園と共有することにも活用していきたいです。
(こどもサポートMelodyさま)
児童発達支援施設でICT導入を検討する際は、まず自施設の課題やニーズを整理し、それに合ったシステムを選ぶことが重要です。導入の成功には「目的との一致」「使いやすさ」「運用サポート」「料金体系」の4つの観点がポイントになります。
自施設の業務課題(登園管理、国保連請求、保護者連絡など)に対して、導入するツールの機能が適しているかを確認しましょう。
職員や保護者が日常的に使いやすいかを検証しましょう。直感的でシンプルな操作性であること、多くの施設で導入実績があることもポイントです。操作性が悪いと定着せず、課題解決につながりません。
導入時の操作研修やマニュアルの有無、運用中の問い合わせ対応、定期的な機能改善やアップデートの体制を確認しましょう。「導入」「日常運用」「継続的改善」の3つの視点でサポートが整っていることが、運用の定着と業務省力化につながります。
施設の規模に合った料金プランを選び、初期費用やオプション料金も確認します。また、自治体や国の補助金が利用できる場合があります。最新情報を確認し、補助金活用の実績が豊富な事業者に相談すると安心です。
児童発達支援の現場では、個別支援、記録、保護者連絡、国保連請求など、多くの業務が同時に発生します。ICTは、紙や手作業が中心の業務を整理したり、確認や共有の手間を減らしたりすることで、日々の作業をスムーズにする選択肢の一つです。導入の際は、自施設に合った機能か、使いやすい操作性か、サポート体制は十分かを確認しておくと安心です。
児童発達支援・放課後等デイサービス向けのICTについて詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
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