職員間の円滑な情報共有は、保育業務における安全を確保する上で不可欠です。コドモンでは、2025年7月にリリースした職員間業務連絡ツール「せんせいトーク」をご利用中の園を対象にアンケートを実施。その結果、災害時の緊急連絡に活用している園がすでに16%に達していることが明らかになりました。
また調査結果からは、職員間の連絡について、多くの園が抱える共通の課題として、非正規職員を含めた全員での情報共有が難しいことや情報伝達に時間がかかる点、私用のチャットツールを業務利用することによるリスク等が浮き彫りになりました。
本記事では、アンケート結果を元に保育の現場での情報共有の課題について共に考えます。
・調査対象:コドモンを利用する全国の保育施設
・調査方法:メール案内、WEB回答方式
・調査期間:2025年8月20日(水)〜8月26日(火)
・回答数:85件
・調査会社:株式会社コドモン
*職員間の連絡に関して、91.8%が何らかの課題を感じている。具体的な課題としては「情報が全員に伝わらない」「私用アプリの利用リスク」などが挙げられた。
*「せんせいトーク」の利用により、7割以上の施設が「困りごとを解決できた」と回答。
*実際に災害時に利用した園も16%あり。今後、災害発生時に利用を望む施設は9割以上。災害時に備えて、平時から職員間の連絡手段を整える重要性が示された。
Q1 「職員間の連絡」においてどのようなことに困ったり、問題がありましたか?


「情報が職員全体にきちんと伝わらない」(56.5%)が最多で、「私用アプリ利用による情報漏洩リスク」(54.1%)が僅差で続きました。いずれの選択肢も一定の割合で選ばれており、「特になし」は8.2%のみとなっています。多くの園が職員間の連絡に課題を抱えていることがわかりました。
続く「具体的にどのような課題があったのか」についての設問では、私用のメッセージアプリを利用する難しさや連絡手段の分散、連絡漏れといった具体的な困難が挙げられています。
・「私用のメッセージアプリは、強制的に使用させるのは難しく、電話連絡とその他手段での連絡とバラバラで大変だった」
・「職員のグループチャットで連絡をしていたが、連絡漏れや誰のアイコンなのか判りにくく間違えて送信することもあった」
・「私用アプリで連絡を取ることがあり、職員同士で仕事と私用が混じることがあった」
・「連絡ノートや昼礼ノートに書いて回しているがきちんと把握されない」
また、過去の調査では、7割以上の施設が職員のメッセージアプリの個人アカウントを使用して連絡を行っていたという結果も出ています。過去記事はこちらをご参照ください。
Q2-1 「せんせいトーク」を導入して、上記で感じていた困りごと・問題はどの程度解決できたと思いますか?


「ほぼ解決できたと思う」(15.3%)と「ある程度解決できたと思う」(35.3%)、「解決できたものもある」(25.9%)を合わせると、7割以上の施設がせんせいトークを通じて、困りごとを解決できたという結果になりました。導入してから日が浅い園も多いなか、多くの園が効果を感じていることがわかります。
Q2-2 「せんせいトーク」を導入して変わったと感じたことをお選びください。


「私用のメッセージアプリを業務で使わずに済むようになった」(58.8%)、「業務連絡にかかる時間が減った」(35.3%)といった効果も挙げられています。
また、「せんせいトーク」を導入してよかったと感じていることについての自由記述では以下のような声が寄せられました。
・「せんせいトークはスマホでもPCでも入力が可能なので、事務所からも連絡がしやすくなった」
・「会議資料と議事録を掲示板に上げることで、非常勤職員への共有が容易になりました。また私的な部分と切り分けることが出来て、良かったと思います」
・ 「私的なアプリを使わなく済むようになり、仕事とプライベートを分けられるようになった」
・「職員との共有スピードが上がった。園外でも気づいたことを発信できる。プライベートを守秘することが出来る」
・「費用がかからず以前のICTツール同様に職員間の連絡ツールとして利用できた」
Q3-1 「せんせいトーク」を具体的に何に使用していますか?


「職員への一斉連絡・周知」(90.6%)が最多で、「クラスごとの連絡・情報共有」(44.7%)、「シフトの周知」(34.1%)、「個人チャットによる個別のやり取り」(32.9%)と続き、日常的な業務連絡に幅広く活用されていることがわかりました。さらに「災害発生時の職員の安否確認」(21.2%)や「代替人員の呼びかけ」(22.4%)といった緊急性の高い用途でも利用されていることがうかがえます。
Q3-2 7月30日に全国各地で津波警報・注意報が発令された際に、「せんせいトーク」を使用しましたか?


2025年7月30日に全国各地で津波警報・注意報が発令された際の対応については、発令対象エリアの施設のうち「せんせいトークで職員へ連絡した」という回答が16.1%あり、実際に緊急連絡に活用されていることが確認されました。
自由記述では、災害対応に留まらず、園内業務の省力化に役立っている様子も見られます。
・「園内連絡とは別に、係ごとのフォルダを作り、後で見返しやすくしている」
・「ヒヤリハット報告、ミーティングまで待てない間の報連相」
・「毎月のクラス報告を記載。職員会議でクラス報告の時間を時短できた」
Q4 災害発生時の連絡手段として今後「せんせいトーク」を活用したいと思いますか?


「とても活用したいと思う」(41.2%)、「ある程度活用したいと思う」(49.4%)を合わせると活用したいと回答した園は9割を超えました。日常的な業務省力化だけでなく、災害時に備えた安全対策の一環として期待されていることがうかがえます。
自由記述では、以下のような具体的な工夫や取り組みが挙げられました。
・「保育士だけでなく、事務・用務・厨房の職員にもせんせいトークに入ってもらっている」
・「通知の見逃しが無いように1日2回確認するように伝えている(保育中はスマホを持っていない職員が多いため)」
・「預かり時の保育の怪我の情報などを流してもらっている(クラス担任が把握できるように)」
こうした各園による運用の工夫からも、職員間の連絡体制の整備は保育の安全を支える基盤であり、その一助としてせんせいトークが活用されていることがわかりました。
本調査結果データを一部引用・二次利用等される場合は、「株式会社コドモン調べ」と表記の上、リンクのご協力をお願いいたします。
リンク先:https://www.codmon.com/column/report_16/
その他ご不明点や調査に関する詳細は、下記よりお問い合わせください。
◆所在地:東京都品川区西五反田八丁目4番13号 五反田JPビルディング10階
◆資本金:68,250,000円
◆代表者:代表取締役 小池義則
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◆事業内容:子どもを取り巻く環境をより良くするための事業を手掛け、働く人にとっても働きやすい組織づくりを体現。子育てに優しい社会に変わるよう多角的に環境整備を行い、社会に貢献する。
◎こども施設職員の労働環境を整え、保育・教育の質向上を支える子育てインフラとしての保育ICTシステム「コドモン」の開発・提供。2025年8月時点で、全国22,862施設、職員約44万人が利用。全国682の自治体で導入および実証実験の導入が決定。導入施設数・自治体導入施設数・契約自治体数でシェア1位※(2025年1月株式会社東京商工リサーチ調べ)。
◎保活中の保護者や求職者と保育・教育施設をつなげる採用・園児募集支援サービス「ホイシル(https://www.hoicil.com/ )」の提供。こども施設が簡単に施設の魅力を発信でき、地域の保護者や求職者、保育学生はより自分にあった園を探せる。その他、こども施設を対象とした専門のECサイト「コドモンストア(https://store.codmon.com/ )」、現場で働く保育者の資質や専門性向上を目的としたオンライン研修サービス「コドモンカレッジ(https://college.codmon.com/ )」、こども施設職員への福利厚生サービス「せんせいプライム(https://senseiprime.com/ )」などを展開。
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