同じ法人の園でそろってコドモンへ。法人を動かした保護者の声と、園を超えたつながり
ことのは保育園、城の星バンビーノ保育園 (千葉県流山市)
この事例の要約
- 法人説得の決め手は保護者地域の声と「ほかの園はすでに導入している」という実績。
- 同じ法人の園で書式をそろえたことで、園を超えた情報共有や相談がしやすくなった。
- 災害時のお知らせ一斉配信で、同じ法人の園間の対応のばらつきがなくなった。
- きょうだいが別々の園に通う家庭でも、対応の差を感じさせない運用が実現した。
千葉県流山市で6つの保育園を運営する法人の姉妹園、ことのは保育園と城の星バンビーノ保育園。同じコドモンを使いながらも、導入のタイミングには2年の開きがありました。同じ法人の園同士でコドモンをそろえることになった経緯と、法人への説得、そして同じICTを使うことで生まれたつながりについて、ことのは保育園の宮澤さまと、城の星バンビーノ保育園の井上さまにうかがいました。
主任から園長へ。2人でともに園を立ち上げてきた間柄
まずは、お二人の関係性について教えてください。
宮澤さま:私が最初、別の園で主任をやっていて、次に新しい園を立てるときに園長になったんです。その後、井上先生がその園に主任として入ってくれて。直接同じ時期に一緒に働いたわけではないのですが、私が異動した後を井上先生が引き継ぐ、という形でずっと園を支えあってきました。
井上さま:そうなんです。宮澤先生の後任として入ることが多くて、異動先でも宮澤先生がいなくなった後の園長を私が引き継ぐ、というのがずっと続いてきました。
城の星バンビーノ保育園でのコドモン導入は、法人内の他の園とは時期が違ったそうですね。
宮澤さま:市内に6園あって、1番最後にできたのが城の星バンビーノ保育園なんです。他の園がコドモンを始めていた時期に、城の星バンビーノ保育園はちょうど開園と重なって余裕がなかった、というのが実際のところです。
井上さま:開園準備の段階で、タイムカードや請求関係はすでに別の業者さんが入っていました。補助金を使っていたこともあって、そこをコドモンに切り替えるのが難しく、契約が切れるまでの2年間は導入できずにいました。
他の園では、どのような経緯で導入が進んでいたのですか?
宮澤さま:一番最初は、コロナ禍で保護者が園の中に入ってこられなくなったことがきっかけでした。写真を何枚か撮って貼るだけでは、保護者に我が子の様子を受け取ってもらいにくくて。もう少し配信や連絡ツールを充実させたいと思ったときに、コドモンと他社サービスの2つが候補にあがりました。保育所保育指針にある「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」を大切にする姿勢に共感したことも、コドモンに決めた理由のひとつです。
保護者・地域の声が、法人を動かした決め手に

城の星バンビーノ保育園がコドモンに切り替えるにあたっては、どのように進めていったのですか。
宮澤さま:実は法人を説得するまでに半年から1年近くかかりました。法人が一番気にしていたのは、パソコンやタブレットをどう揃えるかという費用の面です。またコドモンに乗り換えることがどこまで保護者の役に立つのか、なかなか理解してもらえなくて。
井上さま:法人は保護者や地域の声に一番耳を傾けてくれるので、そこが結果的に大きく動いた要因だったと思います。それだけコドモンの影響力は強いんだなと感じました。
具体的には、どのような声が後押しになったのでしょうか。
井上さま:入園を検討されている保護者の方から、「他の園はコドモンだけど、ここは違うんですね」と言われることが増えていました。1年目はまだよかったのですが、2年目に入るとかなり言われるようになって、これは早めに導入しないと出遅れると感じました。
宮澤さま:入園説明会でも「連絡帳は手書きですか」とよく聞かれていて、保護者の方は気にされるんですよね。保護者からの声が挙がっているとか、業務の負担を減らしたいとか、そして他の園はもう始めていますよ、というところを繰り返し伝えました。
最終的な決定打は何だったのでしょうか。
宮澤さま:決定打はもしかしたら補助金かもしれません。タブレットを数台そろえられる準備が整ったことで、じゃあやってみようという流れになったと思います。最初は全部の書類ではなく、書類1つだけからでも、という形で始めました。
法人内でそろえたことで見えてきた、共通書式と一斉配信のありがたさ

実際に導入してみて、すべての園でそろえたことのメリットを感じた場面はありますか。
井上さま:それまでは城の星バンビーノ保育園だけ日誌もドキュメンテーションも紙ベースで、様式がまったく違っていたんです。年齢ごとの会議で他の園と集まると、うちだけ違うので入っていけない感覚がありました。導入したことで各様式が共通になり、みんなと同じ悩みも良いこともシェアできるようになったのは大きいです。
宮澤さま:あと、昨日は大雨が心配だったので、翌日の保育の体制について全園共通で一斉にお知らせを流せました。法人としてずれもなく伝えられるのはいいですね。
同じ法人の園ならではの事情もあるのでしょうか。
宮澤さま:うちは園同士が近いので、きょうだいで違う園に通っているご家庭もあるんです。なので対応がバラバラだと、保護者の方が差を感じてしまうこともあって。
井上さま:先生同士もみんなつながっているので、うちはこうなのにそっちはそうなの、とすぐわかってしまうんです。だからこそ法人として統一してやると決めていて、一斉に情報を流せることは公平性の面でもよかったと思っています。
保護者対応の面でも、変化はありましたか。
井上さま:一斉のお知らせは既読がすぐつくので、読んでくれたという安心感があります。お手紙だと開封されないまま戻ってくることもよくあったので。アンケートも、出していない方にだけ再送できるのが助かっています。
宮澤さま:写真の効果も大きいです。今まで手書きの文章でしか伝えられなかったことが、写真付きだと帰り道に「今日こんなことがあったんですよね」と、保護者の方から先に話しかけてくれることが増えました。文章だけで理解してもらうのと、写真を見て話すのとでは伝わり方がまったく違うんですよね。
井上さま:ドキュメンテーションも、以前は手書きで一言二言しか書けなかったのが、今は1日の流れが物語のように伝わるようになりました。先生たちがどんな思いで保育をしているかが目で見てわかるようになったことで、保護者との連携がすごく取りやすくなりました。
井上さま:集金がキャッシュレスになったのも、保護者・職員どちらにとってもありがたい変化でした。以前は早番・遅番の先生が集金袋を預かる責任感を常に抱えていて、金額がぴったり合わないと「すみません、また明日」となることもよくあって。それが全部なくなったので、本当に楽になりました。保護者の方も、ぴったりの金額を用意しなくていいので負担が減ったと思います。
良い変化が多い一方で、気をつけていることはありますか。
井上さま:実はあるクラスで怪我が続いた時期に、「先生たちがタブレットばかり見ているからじゃないか」というお声をいただいたことがありました。ちょうどその時に保護者の連絡を確認していただけなのですが、お迎えの時間帯にタブレットを持っているだけでそう見えてしまうことがあるんですよね。それからは、タブレットを使うタイミングについて、職員で話し合って園のルールを決めました。
宮澤さま:そこは園ごとのルール作りですよね。法人内の園同士でも最初はかなり話し合って共通のルールを決めましたが、今は各園の実情に合わせて細かく調整している部分もあります。
これから同じ法人内での導入を検討している園や他施設に向けて、メッセージをお願いします。
宮澤さま:コドモンは機能がどんどん増えているので、全部を使いこなそうとすると大変です。まず便利だと思うところから始めてみると、日誌を書いたらドキュメンテーションにつながる、というように自然と広がっていきます。
井上さま:テンプレートに頼ると先生が自分で考えなくなるのでは、という心配の声も最初はありました。でも実際は逆で、文例があることで語彙力が増えたり、伝わりやすい書き方を学べたりして、むしろ厚みが出てきたと感じています。
宮澤さま:今の若い先生たちは、紙で書くよりもこういう形のほうがついてきてくれます。採用の面でも、導入しておいたほうがいいと思いますね。
本日は貴重なお話をありがとうございました。

(保育博2025 コドモンブースでのお写真)
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